“シーフ” Wivの世界

司書のお仕事

Library Cafeに寄贈していただいた本を整理して本棚に配架するために一冊一冊に目を通すことは司書の大切なお仕事。でもそれ以上に私自身の楽しみでもあります。思わず夜更かししてしまうことも・・・。

 

 

「Give and Take」を読んでいると・・・

先日はWiv様作「Give and Take1~4」を読んでいました。シーフの少女に大の男たちが振り回されるドタバタ喜劇。クスクス笑いながら読み進めるうちにデジャヴを感じました。このシーフの少女のキャラクターには憶えがあります。そういえば作者のお名前も。

 

しばらく考えて思い出しました。直接お会いしたことはありませんが、私が一度UOを引退する前からシーフとして活躍されていたあのWiv様に違いありません。こういう懐かしい再会もPC本の醍醐味ですね。

 

あとがきには「シーフ関連の読み物第三弾」と書かれていました。ということは第一弾、第二段もあるはずです。これはぜひとも収蔵しなければなりません。さっそくWiv様のサイト「花咲ク頃ニ。」のBBSに寄贈のお願いを書き込ませていただいたところ・・・。

 

数日後、Library Cafeのポストに2冊の本とお手紙が入っていました。Wiv様です! こんなに早くお返事をいただけるとは思っていなかったのでびっくり。最近あまりBBSを確認していなかったそうですが、シーフの勘でピンと来たのだとか。さすがです・・・。

 

 

それではWiv様がお書きになった3つの物語を紹介させていただきます。

Wiv作「Stealless」

フェルッカのトリンシックで屋台街が開催される! いつにない賑わいにシーフの少女の腕がうずきます。護衛団や参加者を相手に次々と「仕事」をする少女。でも盗んだある女性のつぶやきを耳にしたことで、シーフになった日の誓いを思い出します。そして彼女は・・・。

 

Wiv様のシーフとしての矜持を感じる物語。ちなみにノンフィクションだそうですよ。

Wiv作「Next to the hiding」

シーフの少女の過酷な半生がモノローグで語られます。生きていくための手段として否応なく選んだシーフという仕事。しかしいつしかそれは自分が生きている証になっていきます。それを教えてくれたのは、Hidingの技術と幼い頃聞いた祖母の言葉でした。

 

「Stealless」がシーフとしての矜持だとしたらこちらは哲学。特にHidingというスキルについての独特の解釈がストーリーに深みを持たせています。

Wiz作「Give and Take」(4巻)

首都ブリテインのロイヤルガードの元にもたらされた報告。それは長年追い続けている女シーフ「裸足のウェンヴィ」がべスパーに現れるという情報だった。さっそく腕利きの冒険者たちが集められ、ウェンヴィ確保のための作戦が決行されたが・・・。

 

前作とは打って変わったドタバタ喜劇です。元々はEMイベント用に書き下ろしたものなのだとか。

Wiv様の物語の魅力、Wiv様の魅力

3作品とも主人公は可憐で奔放でどこか達観したシーフの少女。もちろんWiv様ご自身がモデルなのだと思います。いえ、むしろご自身そのものなのかも。フィクションとノンフィクションの境界線上でたゆたう作品世界の雰囲気はMMORPGであるUltima Onlineそのものです。

Wiv様は少なくとも2002年から現在まで飛鳥のフェルッカでシーフとして活動されています。その間ずっとご自身の美学とスタイルを貫いているWiv様。素敵ですよね。そして一度はブリタニアを離れた私が故郷に戻ってこられたのもWiv様のような人たちがずっといてくださったからこそ。心より感謝申し上げます。

 

これでLibrary Cafeの蔵書は362冊になりました。Wiv様ご寄贈ありがとうございました!

 

Wiv様のサイト「花咲ク頃ニ。」はこちらです。シーフに関する情報がいっぱい。ぜひ遊びに行ってみてくださいね。

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Profile

Latour
Latour
Latour(ラトゥール)と申します。みなさんには「ラー」あるいは「司書」と呼んでいただいています。
飛鳥の図書館カフェ「Library Cafe」で司書をしているかたわら、私自身も作家活動も行っています。
本業は「人間も動物も治療できる専業ヒーラー」だったのですが、最近は冒険に出かけることもほとんどなくなり、図書館にこもってばかりいます。
プロフィール画像はPicrewの「こんぺいとう**メーカー」で作成しました。

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