Library Cafeについて
飛鳥シャードにあるLibrary Cafeは、ウルティマオンラインのプレイヤー作家が書いた本(PC本)やNPC本の収集・公開を行っている図書館カフェです。Library Cafe(本館)、Annex(別館)、Neo(新館)の3つの図書館に分けて収蔵されたたくさんの本たちをどなたでも読むことができます。
Library Cafe本館にはルナゲート近くのFreeSpaceAsukaさんからハウス間テレポーターでお越しいただくのが便利です。また本館・別館・新館の各館はテレポーターで相互に結ばれており、簡単に行き来することができます。詳しくはLibrary Cafeへの行き方と他シャードの図書館紹介をご覧ください。

Library Cafeの5297冊の本たちの詳細は所蔵図書リスト(飛鳥)250728をご覧ください。またSA本の収蔵状況についてはこちらをご覧ください。
X(旧Twitter)でも本のご寄贈など日々のLibrary Cafeの様子をご紹介しています。あわせてご覧くださいませ。
Library Cafe倭国について
倭国シャードのルナ城内、銀行の西側を出てすぐのところにある集合住宅のあぴーと内にあるLibrary Cafe倭国は、倭国で書かれた物を中心にここにしかない本が何冊も収蔵されているほか、館長えみゅさんによるカスタマイズと内装が素敵です。こちらにもぜひ足を運んでみてくださいね。
Library Cafe倭国の515冊の本たちの詳細は収蔵図書リスト(倭国)250725をご覧ください。
書き手のこだわり座談会の続きをお届けします
前回に引き続き、今回もChandraさん(画像一番右)、HidokuKurai SORAさん(画像右から2番目)、Grenさん(画像左から2番目)、Latour(画像一番左)による「書き手のこだわり座談会」の模様をお届けします。この回はマシュマロで募集した皆さんからのご質問にお答えいたします。
影響を受けた3冊
特別、これ! というのは難しいですが、今まで書いた作品関係だと… ①安井健太郎『ラグナロク』。「咎人書店」、「Red and Blue」などの戦闘描写に影響してます。 ②青山美智子『鎌倉うずまき案内所』。「雪月花」を書いたときの発想の元となった作品です。 ③三浦しをん『お友だちからお願いします』。「四方山話1」を書いたときに影響を受けた作品です。 とかですね。 ※太字はリアルの本。太字下線はUO本。以下同じ
『鎌倉うずまき案内所』いいですよね。「雪月花」の短編が積み重ねられてひとつの世界が紡がれていく、という発想はこの作品の影響でしたか。鎌倉はこういう現世と異世界が入り混じったような雰囲気が似合う街ですね。 私は・・・。①宮沢賢治『銀河鉄道の夜』。文体や雰囲気など、私の作品はどれも多かれ少なかれ賢治の影響を受けています。特に『銀河鉄道の夜』は4回大きな改稿が重ねられているそうで、推敲を繰り返す執筆スタイルも影響を受けたかもしれません。「コツくん」や「トロルが見てる」などは特に影響大です ②芥川龍之介『トロッコ』。私は「混じりけのない、純粋な、結晶のような作品」を目標としています。芥川の初期短編はまさにそんな珠玉の短編が多いです。特に『トロッコ』はラスト数行にいたるまで隙がなく構成されていて、影響が大きいです。③チャールズ・ディケンズ『クリスマスキャロル』。半分黒歴史ですが、私はある時期まで毎年12月24日に『クリスマスキャロル』を読み返していました(笑)。現実世界から徐々に不思議な世界に足を踏み入れていく感じは、私の唯一の連作である不思議な酒場シリーズ(「シーグラス」、「最後の晩餐」、「終わりのない旅」、「この世界の黄昏に」)などに影響を与えているかもしれません。「座談会」っぽくまとめたいので、できれば他の方の回答に簡単でけっこうですでコメントをお願いできれば幸いです。

意外と皆さん読書の幅が広いというか、被らないですね。
私も読んだことのないものばかりでなんと言っていいのか分かりませんが、読んでみたくなりますね。黒歴史、引き継ごうかな…。
選考委員を務める理由
「誰でも本が書けて、読める」のは、他の異世界にはないブリタニアの素晴らしい特徴のひとつだと思っています。かつてはどのシャードでも文芸イベントが盛んでしたが、復帰してみるとそのほとんどが休止してしまっており、さみしく思っていました。そんな折、アウトさんからお声がけいただき、ぜひにと引き受けさせていただきました。飛鳥文学賞をきっかけに、書いたり、読んだりして、本を楽しむ人が増えたらいいなと思って続けています。
飛鳥文学賞は、私にものを書く楽しさ(苦しさも…)や、新しい人との繋がりを与えてくれました。 大袈裟ではなく私の人生の幅を広げてくれた事に深く感謝しています。 そんな文学賞の継続に自分ができる役割があるのなら、喜んで使って頂ければと思い続けています。
選考委員になった経緯は前実行委員会委員長のOUTさんが退陣されたとき、今後の審査体制に関して大賞受賞者が行うのはどうか、ということで審査役としてお誘い頂きました。自分に審査をする資格があるのかと言うと自信を持って「ある」とは答えられません。ですが飛鳥文学賞はこれまでも自分が楽しませて貰い、これからも続いて欲しいイベントでしたので、引き受けさせて頂きました。 審査自体は作品をいつもより真剣に読みますし、その作品の良い点・悪い点を自分なりに必ず考えなければならない大変さはあります。ですが選考の中では他の方の意見に、「なるほど、そんな見方があるのか」と思わされることも多く、刺激になることで楽しませて頂いています。
私が選考委員を引き受けたのは、なりゆきです。アウトさんが復帰するまでの繋ぎと考えておりますので、いつまでも務め続けるものでもないと思っています。
OUTさんが勇退された後、どんな審査体制が賞の参加者の皆さんに納得していただけるか悩みました。大賞受賞者のお三方が三賞選考委員を引き受けてくださって本当にありがたく思います。OUTさんがまた戻ってきてくださるならうれしいですけれど、4人で議論しながら三賞を決める今の審査体制も、参加者の皆さんに納得していただける結論を出せているのではないかと思っています。
私は海外の文芸イベントには参加したことがありませんが、かつては間違いなくあったはずですし、もしかしたら今もあるかもしれませんね。アトランティックの図書館長さんとお友だちなので、今度聞いてみましょうか。
是非是非。
賞の選考で重視するもの
大賞、佳作選考に関しては全ての作品で「文章力」、「構成力」、「キャラクター」、「ストーリー」、「独創性」、「レイアウト」で点数をつけています。総合的な点数を重視していますが、その上で簡単には妥協していない、苦心した中で書いた、過去の自身の作品を超えようとした…そんな作者の挑戦的な姿勢が見えるような作品には惹かれます。 短篇賞は総合点数の高い作品よりもぐっと心が掴まれるようなもの、読後感が良かったり、いいね!が押したくなるような作品を重視して推したくなります。
私は、どの作品も①作品としての完成度(構成力、文章力、表現力、キャラクター性など)と②UOらしさ(UO以外では成立しない要素が作品に盛り込まれているか)の2つを主な基準にしています。大賞候補として検討する作品はこれらに加え、③他の作家には真似できないオリジナリティがあるか、も推すポイントです。 また、グレンさんにもちょっと似ていますが、過去に賞を受賞した経験のある作者さんの作品については、その作者さんの過去作のことも少し意識している思います。
私もいちおう審査員らしく「文章としての魅力」「表現力」「キャラクター」「独創性」「テーマ」「UOみ」で点をつけてある程度絞ってから大賞、佳作を選んでいます。 ですがUOの中で催される文学賞ですので、何より重視したいのはMMOとしてのUOを強く感じるかどうか、その上で心に訴えるものがあるかどうかです。そこはUOに思い入れを持ってプレイしている私が評価できる部分だと思っていますし、私が一番読みたいものでもあります。 逆に文章としての甲乙は私には評価が難しいところなので、読みやすかったか、伝えたい事を伝えられる文章かどうかはしっかり見ますが、それ以上の事はおまけで、あまり重視しないようにしています。 気持ち第一って感じです。 短編賞も基本的には同じです。もっと尖っていてもいいかな?とは思います。 過去作品との比較はどうでしょう…。これもやっぱりあんまり気にしてないですね。 一概には言えませんが、良いものは良いので、過去作と似たようなテーマだからといって評価を下げるようなことはしないと思います。あとなんか…私以外の3名が、私が重視しない部分をちゃんと評価してくれるだろうと勝手に思っているので、私は私で好きに評価できているという事も…あったりします…。
過去作品と比較している…というわけではないんですけどね。力を入れている作品は凄みや迫力のようなものを感じやすいのだと思います。 後、続きものは審査上、前作を読んでいない、という立場で評価しています。
ちょっと私の書き方がよくなかったですね…。 全ての作品は、その作品単体として見ているって感じです。 続き物は私もそうです。 基本的にはUO本の外にあって良いのはUOという世界の歴史や設定だけ、みたいな感覚でいます。
あ、いえいえ笑 私も作品単体として見てるつもりなんですが、良いなと思う作品は大概、作者の力が入ってそうだなとも感じるんですよね。
一概に…と書いたのはまさにそこです。 発想が面白い作品の2作品目…となると、それはやっぱり何かさらに一工夫がないと賞の対象としては難しいかもですね。
後、私は候補から外してはいないんですけど「新規性がない」と感じて、独創性をぐっと減点してることで審査に上がってこなかったというだけです。文章力や構成力には高い点数を付けたりしています。
この辺り、書きが難しいですね。 過去作についてですが、たとえば同じ作者により同じ傾向の作品が過去に三賞を受賞している場合、その作品についてはその回の三賞の候補作として私からは推さないこと多いです。たしかに「新規性がない」と感じているのかも・・・。 続き物は、私も過去の作品とは独立した作品として扱い、その回に提出された作品単体で評価しています。
私は技術的なことはまったく分かりませんので、自分がおもしろいと思ったかどうかで点数を付けています。 そして、私が自覚している傾向として、「冒険に行きたくさせてくれる作品」や「実際にゲーム内で起きない現象が出てこない作品」が好みのようです。
ブリタニアで開催されている文学賞ですから、何らかのかたちでUOらしさがある作品であることも評価基準になると思います。「冒険に行きたくさせてくれる作品」や「実際にゲーム内で起きない表現が出てこない作品」は、まさしくUOらしさですよね。4者の評価基準の共通点と多様性があらためてわかって興味深かったです。ありがとうございました。
自分をUOの物・事に例えると?
すごい難しいのが来ましたね…
上手く理由は説明出来ないんですが、一番、最初に頭に浮かんだ言葉を上げると『路傍の石』でした。 UOの世界でどこにでもあるような、自然に溶け込んだ存在でいたいイメージなんですかね。多分…。 尚、NPC感がある言葉ですがNPCではないです。
グレンさんはお酒だと思っていました。 「NPCではないです(NPCじゃねーから)」までが様式美でいらっしゃいますね。ふふふ・・・。
お酒は全然出てこなかったですね笑
自分の直感は、なんか、どう組み合わせても抵抗値がMAXにならない装備品だったんですが、意味わからないですよね・・・
意味分からないです… 何か良い解釈するとしたら、『永遠の未完成』…みたいな意味ですかね…
そ…それかな… もう少し考えて何も浮かばなかったらそれにする…
大変悩みましたが「本箱(bookcase)」にします。木の本棚(wooden bookcake)や専門書の本棚(academic bookcase)ではなく、街のお店などに置かれているものです。本を貯め込みます。いつの間にか増えていたりします。
海に浮かぶ小さな孤島でしょうか。たまに蛇とか湧くよ!
私あれですね、セキュアの中にあるごちゃごちゃした装備品ですね…どう組わせてもなんか足りなくなる…整頓するのも面倒なやつ…
皆さま、ありがとうございました。難しい質問でしたが、皆さんのお人柄がうかがえて面白かったです。AIにイラストを描いてもらったらこんな感じになりました。
使っているテキストエディタは?
スマホではPenCakeというソフトを使っています。動作が軽く、書いたものをテキストファイルにしてメールで送信などの機能も付いているので愛用してます。 そちらで書いたものをPCに送った後は Wordかメモ帳です。気分によりますが長めのときはWordが多いですね。
記事を分けられるので、どちらでも使います。アイデア、キャラクター、設定、プロットなどを書き留めておく方と下書き(ほぼ本文ですが)は別記事にしてる感じですね。
私はiCloudのメモをよく使っています。そこにアイディアのキーワード、思い浮かんだフレーズ、ワンシーンの文章などを思いつくままに書き込んでいきます。ある程度数が溜まったら時系列に整理します。 その後、以前はWordで下書きしていましたが、最近はしなくなりました。一度Wordで下書きしたものをUO本にコピー&ペーストすると、UO本でのレイアウト調整が難しくなってしまうんです。 なので最近はメモを見ながらUO本にじかに書くことが多いです。見開き2ページにひとつの段落が収まるよう、調整しながら書いていきます。
私はSimplenoteというアプリを使ってます。気に入ってる点として ①スマホとPCで同期してくれる、②いくつでも記事を作れてタグで管理できる、③変更履歴をかなり細かく自動保存してくれて復元できる(スマホで削除ボタン押したまま値落ちしたときはこの機能に救われました…)、④起動が早くてすぐ書ける 小説の下書きだけじゃなくてUOの会話ログを残したり、買い物のメモとか、好きな歌詞とか、テキストは何でもかんでもこれ使ってます。 大体いつも寝っ転がってスマホで書いて、仕事の合間に見直したりして、ある程度書けたらPC版のアプリからUO本にコピーしながら綺麗に収まるように文章を整えて、また寝転がって書いて…を繰り返す感じです。 Nolaっていうのも使ってみたりしましたが、やっぱ即書けるこっちが私には合ってました。 あとちょっと話がそれますが、UO本もだいたい本だけスクショにとってスマホで見てますね。寝転がって。
Nolaは私も使ってみましたが合わなかったですね。 小説執筆用ツールということでキャラクターとかプロットとか分けやすそうでしたが思索してるときって、お話からキャラ設定、会話のワンシーンとか思い付くままに書いてるので多分ある程度シンプルな作りが書きやすいんですよね。 あまり細分化されてたり、形式が整ってると、何も思いついてないところから綺麗な設定資料集を作るみたいで難しいんですよ。人によるとは思いますけど私には合わなかったです。
Windowsのメモ帳です。プロットも途中で思いついたアイデアも本文も、ひとつの作品はすべてひとつのテキストファイルに書き込んでいます。
硬派!
メモ帳ってお手軽で便利ですよね。 私も本の特殊文字「§」や装飾「・・‥…―━―…‥・・」などはメモ帳にストックしてあり、そこからコピー&ペーストしています。 Library Cafeや飛鳥文学賞のルーンの文章とか、ヘルプチャットでの告知文などもメモ帳に書いてあるものをコピー&ペーストしています。
ますます盛り上がっていく座談会。次回はマシュマロの後半戦です。お楽しみに!
今回もお読みいただきありがとうありがとうございました。ぜひ飛鳥の図書館Library Cafeにいらしてくださいね。倭国の図書館Library Cafe Wakoku、出雲の図書館Magincia Library、瑞穂の図書館Jhelom Tactics Library、もよろしくお願いいたします(大和のbibliomaniaと桜のNewMagincia Petrushka Libraryはただ今休館中です)
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Profile

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Latour(ラトゥール)と申します。みなさんには「ラー」あるいは「司書」と呼んでいただいています。
飛鳥の図書館カフェ「Library Cafe」で司書をしているかたわら、私自身も作家活動も行っています。
本業は「人間も動物も治療できる専業ヒーラー」だったのですが、最近は冒険に出かけることもほとんどなくなり、図書館にこもってばかりいます。
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